強請(読み)キョウセイ

デジタル大辞泉 「強請」の意味・読み・例文・類語

きょう‐せい〔キヤウ‐〕【強請】

[名](スル)無理に頼むこと。また、ゆすること。ごうせい
「余りに激しく―されるので」〈荷風・ふらんす物語
[類語]ゆすり恐喝脅迫強迫迫る要求要望要請請求注文求める頼む請う仰ぐ懇請懇望こんもうする所望ちょうする催告せがむせびるねだる強要請託依頼懇願請い求め願うリクエストアンコールせつく強談ごうだんする催促する責め立てる催促がましいせがみ立てる急き立てる急かせる尻を叩く矢の催促やいのやいの

もがり【強請/虎落】

動詞「もがる」の連用形から》ゆすり。たかり。
「おそろしき―どもにかたられ」〈浮・織留・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「強請」の意味・読み・例文・類語

ねだ・る【強請】

[1] 〘他ラ五(四)〙
① 強いて物を乞う。甘えて要求する。ねだれる。
※虎明本狂言・河原太郎(室町末‐近世初)「参てねだらう、なふなふさだめてさけがたんとうれうと思ふて、むかひにきたよ」
※平凡(1907)〈二葉亭四迷〉四「母に強求(ネダ)るが、許されない」
② 言いがかりをつけて金品を要求する。難くせをつけてゆする。ねだれる。
浮世草子西鶴織留(1694)四「菟角けふのうちによい程にとねたられけるに」
歌舞伎韓人漢文手管始唐人殺し)(1789)四「父様(ととさん)はこなたが切殺しておいて、今のやうにねだったのじゃの」
③ ぐずぐず文句をいう。理屈をいう。ねだれる。
咄本・軽口大黒柱(1773)四「客様さへ紛らかしてくれなさるに、華車様聞えぬと、ねだりけるを」
[2] 〘他ラ下二〙 ⇒ねだれる(強請)

ねだ・れる【強請】

〘他ラ下一〙 ねだ・る 〘他ラ下二〙
① =ねだる(強請)(一)①
浄瑠璃出世景清(1685)四「父を返しや父上返しやと、ねだれ歎きし有様は」
② =ねだる(強請)(一)②
※咄本・醒睡笑(1628)二「誰にても目下なる人といへば、ねだれて物を取る者なり」
③ =ねだる(強請)(一)③
※咄本・私可多咄(1671)一「これが一銭が井のもと也と、ねたれながらなぶりかへした」
④ あざむきだます。〔日葡辞書(1603‐04)〕

ねだれ【強請】

〘名〙 (動詞「ねだれる(強請)」の連用形の名詞化) =ねだり(強請)
※浮世草子・武道伝来記(1687)四「相手は知らぬ極り辻番(ネダレ)言てかひなく」

ごう‐せい ガウ‥【強請】

〘名〙 無理に求めること。ゆすること。きょうせい。
台記‐久安六年(1150)一〇月二日「摂政怒長者之事、欲行幸、依法皇強請、遂以幸之、是以忽怒不参」 〔漢書‐高帝紀上〕

ねだり【強請】

〘名〙 (動詞「ねだる(強請)」の連用形の名詞化) ねだること。強いて求めること。ゆすること。また、その人。ねだれ。
※浄瑠璃・双蝶蝶曲輪日記(1749)四「強請(ネダリ)に来た親父ども」

きょう‐せい キャウ‥【強請】

〘名〙 無理に頼むこと。また、ゆすること。ごうせい。
※ふらんす物語(1909)〈永井荷風〉霧の夜「余りに激しく強請されるので」

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普及版 字通 「強請」の読み・字形・画数・意味

【強請】きようせい

ゆする。

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