弥治郎(読み)やじろう

日本歴史地名大系 「弥治郎」の解説

弥治郎
やじろう

[現在地名]白石市福岡八宮

白石本郷から西北鎌先かまざき温泉よりさらに西北へ約一・五キロほど、川に沿った木地師集落。集落の起源は不明だが、明暦二年(一六五六)刈田郡平村八宮村新田検地帳写(日下福治家文書)に八宮村肝入日下喜右衛門の作人として「やちろう」「やち路う」には一〇名ほどの名請人名が記されている。いずれも身分は村足軽か百姓と思われる。集落の発祥を天正年間(一五七三―九二)までさかのぼらせる説もある。寛延二年(一七四九)の片倉家諸留牒諸役控(白石市史編纂室蔵)の八宮村の部に「本代百五文木地挽半役三人分壱人に付三拾五文宛、半四郎・喜平・次郎右衛門」とあり、すでに木地業が行われていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報