ぐ‐ぜい【弘誓】
※本朝文粋(1060頃)一二・西方極楽讚〈
具平親王〉「八万妙相荘厳身、六八弘誓変成
レ地」
※
平家(13C前)二「嶮々たる谷のふかきをば、弘誓のふかきに准へて」 〔六十華厳経‐九〕
※薬師寺東塔檫銘(大和薬師寺所蔵)‐天武八年(679)建子之月「照二先皇之弘誓一、光二後帝之玄功一」
※
霊異記(810‐824)上「或るは弘誓の願を発
(おこ)し、敬
(つつ)しみて
仏像を造り」
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デジタル大辞泉
「弘誓」の意味・読み・例文・類語
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弘誓
ぐぜい
仏教用語。修行者である菩薩が,自身みずから悟りを開き,同じく生きとし生けるものを救済しようとする決意,誓いを立てること。またその決意や誓いそのものをもいう。たとえば,生きとし生けるものを救い,みずからすべての煩悩を断ち切り,仏陀の教えにあまねく習熟し,最高の悟りに到達しようという,四弘誓願 (しぐせいがん) や,阿弥陀仏の 48の誓願などをいう。
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世界大百科事典(旧版)内の弘誓の言及
【本願】より
…人々を救済しようとの根本の願い。その願いごとが弘(ひろ)いという意味で本弘(ほんぐ)誓願,略して弘誓(ぐぜい),弘願(ぐがん)ともいう。また因願(菩薩が仏になるための因としての行を修めている間におこした願の意),宿願などとも称する。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」