普及版 字通 「弑(漢字)」の読み・字形・画数・意味
弑
12画
(異体字)
13画
[字訓] しいす・ころす
[説文解字]
[字形] 形声
声符は式(しき)。式に払拭(ふっしょく)の意があり、邪気を祓うことをいう。〔説文〕三下に「臣、君をすなり」とし〔易、坤、文言伝〕「臣、其の君を弑す」の文を引く。〔釈名、釈喪制〕に「弑は伺なり。を伺ひて、而る後施すことを得るなり」と伺・施の音を以て解する。施にも殺す意がある。正字はに作り、左偏は(殺)の従うところと同じく、呪霊をもつ獣の形。これを殴(う)って、他から加えられている呪詛を共感呪術的に減殺(げんさい)することをという。またこれを払拭することを弑という。
[訓義]
1. しいす(死す)、ころす、払拭し死滅する、君父を殺す、上の人を殺す。
2. 内にあって殺すを弑、外よりするを(しよう)という。殺はもと減殺の意。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕弑 コロス
[語系]
弑siは死siei、肆siet、施sjiai、屍sjieiと声義に通ずるところがあり、同系の語である。
[熟語]
弑虐▶・弑逆▶・弑▶
[下接語]
放弑
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報