(読み)へい

精選版 日本国語大辞典 「弊」の意味・読み・例文・類語

へい【弊】

〘名〙
① 悪いこと。まちがっていること。欠点。弊害。
平家(13C前)三「耳を信じて目を疑ふは、俗(しょく)の常のへい也」 〔周礼夏官・司弓矢〕
② 疲れ、おとろえること。疲弊。〔戦国策‐斉策・威王
③ (おおいつつむの意) 仏語。誤った心をおこすこと。また、六波羅蜜の行を邪魔する煩悩とも、怠惰なこととも解される。
改邪鈔(1337頃)「『憍慢弊懈怠難以信此法』とて、憍慢と弊と懈怠とはもてこの法を信ずることかたしとみへたれば」 〔無量寿経‐下〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「弊」の意味・読み・例文・類語

へい【弊】

よくない習慣。害。「長年を改める」
つかれ。疲弊。「相手に乗じる」
[類語]旧弊弊害宿弊通弊語弊積弊流弊古い時代遅れ流行遅れ古風こふう昔風むかしふう旧式陳腐前近代的旧態依然中古オールドファッション昔ながら古式時代錯誤アナクロアナクロニズム固陋ころう頑愚頑迷気質かたぎ時弊余弊

へい【弊】[漢字項目]

常用漢字] [音]ヘイ(漢) [訓]ついえる
物が破れてぼろぼろになる。ついえる。「弊衣弊履
からだがぐったりとなる。「疲弊
たるんで生じた害。「弊害弊風悪弊旧弊語弊時弊宿弊積弊通弊病弊
自分に関することに添えて謙遜を示す語。「弊屋弊誌弊社弊店
[補説]1は「へい」と通用する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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