弁柄色(読み)ベンガラいろ

精選版 日本国語大辞典 「弁柄色」の意味・読み・例文・類語

ベンガラ‐いろ【弁柄色】

〘名〙 ベンガラ①を塗料染料などとした色。帯黄赤色から帯紫赤色まで種々ある。べにがら色。
在りし日の歌(1938)〈中原中也〉月「紅殻(ベンガラ)色の格子を締めた」

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色名がわかる辞典 「弁柄色」の解説

べんがらいろ【弁柄色】

色名の一つ。紅殻べにがら色ともいう。JISの色彩規格では「暗いみの」としている。一般に、天然の三酸化二鉄主成分とする無機顔料赤みを帯びた茶色のこと。インドのベンガル地方で産出したことから、この名がある。色名は茶系統が流行した江戸時代に登場したとされる。日差しで変色しにくく、耐熱性にも優れるため、壁や瓦の塗料などに多く用いられた。現代でも塗料、絵の具に使われるほか金属の研磨剤としての用途もある。

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