建業(読み)けんぎょう

精選版 日本国語大辞典 「建業」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぎょう ‥ゲフ【建業】

[1] 〘名〙
事業基礎を作ること。〔曹植‐王仲宣誄〕
③ 「びわ(琵琶)」の異名
[2] 中国南京古名
天地有情(1899)〈土井晩翠〉星落秋風五丈原「大江の南建業の 花の盛りもいつまでか」

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デジタル大辞泉 「建業」の意味・読み・例文・類語

けんぎょう【建業】[地名]

南京ナンキン古称三国時代首都

けん‐ぎょう〔‐ゲフ〕【建業】

事業の基礎を作ること。
検校けんぎょう4」に同じ。
琵琶異称

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普及版 字通 「建業」の読み・字形・画数・意味

【建業】けんぎよう(げふ)

事業の本を樹立する。魏・曹植〔王仲宣(粲)の誄〕猗歟(ああ)侍中(いよいよ)し。(畢)高業をて、武(王)を佐(たす)けてを伐てり。

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旺文社世界史事典 三訂版 「建業」の解説

建業
けんぎょう

三国時代の呉の首都
東晋のとき,建康と改められ,以後,南朝の四王朝(宋・斉・梁・陳)の都として栄えた。15世紀以降南京 (ナンキン) 。

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世界大百科事典(旧版)内の建業の言及

【呉】より

…その地盤をついだ弟の孫権は劉備と同盟して208年(建安13),南下する曹操の軍を赤壁に破り,さらに219年,劉備に勝って長江中流域以南を領有した。魏と蜀があいついで帝号を称したのに対抗して,222年(黄武1),孫権は呉王として独立したのち,229年(黄竜1)に帝位について首都を建業(南京)に定めた。当時の江南(長江下流域の南側)には山越など原住民族の力が強かったが,呉はこれらを征服して積極的に開発を進めた。…

【南京】より

…やがて北方から青銅器文化が伝わり,中原が殷・周時代に入ると,江寧県湖熟鎮遺跡に代表される湖熟文化が広まる。
[秣陵より建業へ]
 この地方では局地的には居住がすすんでも,広い後背地をもたないため,春秋戦国時代においては,長江中下流域のようにまとまった国の形成はみられず,楚,呉,越などの抗争の舞台となった。呉を滅ぼし,さらに楚に向かおうとした越王句践は,この地に拠点を築いたという。…

※「建業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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