建安(読み)けんあん

精選版 日本国語大辞典 「建安」の意味・読み・例文・類語

けん‐あん【建安】

〘名〙
中国、福建省建陽県から産した黒釉を掛けた天目茶碗。宋代の士大夫階級に賞用され、日本にも鎌倉・室町期に請来され珍重された。→建盞(けんさん)。〔陸游‐建安遣興詩〕
② 中国、後漢献帝時代、建安年間(一九六‐二二〇)に新しい文学が興り、それが六朝文学の基となったところから、その文学、また、その詩風などをさす。→建安体。〔李白‐宣州謝朓楼餞校書叔雲詩〕

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デジタル大辞泉 「建安」の意味・読み・例文・類語

けんあん【建安】

中国、後漢の献帝の代の年号。196~220年。

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世界大百科事典(旧版)内の建安の言及

【建甌】より

…福建省の建の字は,ここに置かれた建州(建寧府)に由来する。三国呉の永安3年(260)建安県がここに置かれ建安郡治となった。この郡は隋・唐時代建州と改称され,南宋に建寧府に昇格して清代に至る。…

※「建安」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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