延髄空洞症(読み)えんずいくうどうしょう

世界大百科事典(旧版)内の延髄空洞症の言及

【脊髄空洞症】より

…通常は脳室系との交通をしだいに失って虚脱していくはずの脊髄中心管が,大槽付近のくも膜下腔ブロックによる髄液の通過障害のため,脳室系と交通したままで残り,髄液の圧力が加わるために拡張して空洞を形成すると考えられている。 脊髄空洞症の病変は下部頸髄を中心に生ずるのが普通であるが,ときには延髄にも同様の空洞が生ずることがある(延髄空洞症syringobulbia)。臨床症状としては,上肢の主として末梢部に筋萎縮と筋力低下がみられるが,この病気に特徴的なものは,しばしば左右非対称性,場合によっては一側のみの頸部,上肢および上胸部にみられる温度覚と痛覚のみの脱失である。…

※「延髄空洞症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」