廉希憲(読み)れんきけん(英語表記)Lián Xī xiàn

改訂新版 世界大百科事典 「廉希憲」の意味・わかりやすい解説

廉希憲 (れんきけん)
Lián Xī xiàn
生没年:1231-80

中国,元初のウイグル人政治家。字は善甫。19歳でフビライに仕え,1254年京兆(長安)の分地をおさめる宣撫使となり,許衡,姚枢(ようすう)らを推薦した。59年フビライに従って南征,憲宗没後,アリクブカ一派を陝西・四川方面で打倒し,中書右丞行秦蜀省事から中書平章政事に任ぜられた。78年(至元15)門下省を新設する議がおこり,その長官を予定されたが,阿合馬(アフマツド)に妨害され,まもなく病没した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「廉希憲」の意味・わかりやすい解説

廉希憲
れんきけん
Lian Xi-xian; Lien Hsi-hsien

[生]元,太宗3(1231)
[没]至元17(1280)
モンゴル帝国および元初の政治家,宰相ウイグル族の人。字は善甫。諡は文正。フルハイヤ (布魯海牙) の子。 19歳のときフビライ・ハンに仕え,憲宗9 (1259) 年モンケ (蒙哥)が崩じたとき,フビライが北還し即位するのに力を尽し,即位後南宋と講和することを上奏アリク・ブガ (阿里不哥)即位による漢地の動揺を恐れたフビライが十路宣撫司をおいたとき,彼は陝西,四川路につかわされ,反対派制圧に功を立て,中統2 (61) 年中書平章政事に任じられた。

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