庶民院(読み)しょみんいん

世界大百科事典(旧版)内の庶民院の言及

【イギリス】より

…しかし以後数世紀間は,国王の都合しだいで召集されたり存在を無視されたりする不安定な準司法的諮問体にとどまり,議会出席は臣下の権利というより,政治的に危険で財政的にやっかいな義務に近かった。しかし16世紀に入り,司法体としてよりも立法機関としての議会に国家統治上の効用が見いだされたことや,王室財政の膨張に対する臣民の関心が強まったことなどの事情から,財政負担承認に優越的権能をもつ下院(庶民院House of Commons)の重要性と人気が高まった。 〈名誉革命〉後,王権による議会権能侵犯の危険が法的に抑制されたのに加え,ウィリアム3世の始めた長期にわたる大陸戦争の戦費調達を承認するため,定期的な議会開催が慣例となった結果,下院は上院(貴族院House of Lords)を凌ぐ有力な統治機関として確立された。…

※「庶民院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」