度外(読み)どがい

精選版 日本国語大辞典 「度外」の意味・読み・例文・類語

ど‐がい ‥グヮイ【度外】

〘名〙
法度の外。範囲の外。また、考えの外。
童子問(1707)下「而於大学問大事業、則付之度外
※こゝろ(1914)〈夏目漱石〉下「理否を度外(ドグヮイ)に置いても」 〔後漢書‐隗囂伝〕
② (━する) 考える対象からはずすこと。
詩文粉飾(1889)〈内田魯庵〉「全く文章を度外(ドグヮイ)し粧飾を以て芸術目的とするを太(はなはだし)斥罵したりき」

ど‐はずれ ‥はづれ【度外】

〘名〙 (形動) 程度をはるかに越えていること。一定規範を大きくはずれていること。限度を越えていること。また、そのさま。けたはずれ。
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一五「尻(おいど)度外(ドハヅ)れに巨大(でっか)く」

ど‐はず・れる ‥はづれる【度外】

〘自ラ下一〙 普通の程度をはるかに越える。一定の規範からはずれる。
漆胡樽(1950)〈井上靖〉一「少々度外(ドハヅ)れた人気が、展観開催前から関係当事者を面喰はせてゐた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「度外」の意味・読み・例文・類語

ど‐がい〔‐グワイ〕【度外】

法度の外。範囲の外。また、数に入れないこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「度外」の読み・字形・画数・意味

【度外】どがい(ぐわい)

考慮の外におく。〔東観漢記、光武帝紀〕六年春二に下る。天下悉(ことごと)く定まる。唯だ獨り・隗囂(くわいがう)のみ、未だらがず。上曰く、此の兩子を取りて度外に置かんと。乃ち將を休せしめ、置酒して之れを賞賜す。

字通「度」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android