普及版 字通 「度(漢字)」の読み・字形・画数・意味
度
常用漢字 9画
[字訓] はかる・ものさし・のり・わたる
[説文解字]
[字形] 会意
席の省文+(又)(ゆう)。は手。席をひろげる意。〔説文〕三下に「法制なり」とし、「庶の省聲」とするが、庶の声義とは関係がない。庶は煮炊きする意の字である。〔漢書、律暦志上〕に「長短を度(はか)る以(ゆゑん)なり」とあり、席の大きさが長短の基準であった。それで測量・度量の意となる。〔左伝、襄二十五年〕「山林を度る」、〔礼記、王制〕「地を度りて民を居らしむ」などが古い用法である。のち法制・制度の意となり、また渡と通用する。「はかる」という動詞のときには、タクの音でよむ。
[訓義]
1. ものさし、めもり、計量の器。
2. さだめ、きり、ほどあい。
3. のり、おきて、制度。
4. はかる、長短をはかる、広さをはかる。
5. わたる、わたす、こえる。
6. くりかえす、たび。
7. 宅と通じ、おる。
8. (たく)と通じ、きる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕度 ワタル・ハカル・タクミ・モロモロ・タビ・ミチスグル・ミル・ハカリゴト・ヲリ・ノリ・オク・タス/一度 ヒトタビ 〔字鏡〕度 チカシ・ノリ・ハカリゴト・スグル・ハカル・ミル・タクラフ・ワタル・モロニ・ミチ・ノトル・オク・ヲリ・タビ・ノカシ・アト
[声系]
〔説文〕に度声として・渡など三字を収める。四下は「(わか)つなり」、渡十一上は「濟(わた)るなり」と訓し、みな度の声義を承ける。
[語系]
度・・渡dakは同声。長短を度って切ることをという。
[熟語]
度引▶・度義▶・度曲▶・度支▶・度詢▶・度地▶・度徳▶・度内▶・度越▶・度外▶・度紀▶・度規▶・度揆▶・度儀▶・度擬▶・度矩▶・度計▶・度航▶・度功▶・度朔▶・度索▶・度算▶・度詞▶・度渉▶・度数▶・度世▶・度声▶・度制▶・度僧▶・度程▶・度法▶・度厄▶・度与▶・度量▶・度▶
[下接語]
偉度・緯度・引度・営度・越度・遠度・王度・億度・臆度・温度・過度・雅度・角度・格度・軌度・規度・揆度・器度・儀度・擬度・議度・究度・曲度・局度・極度・襟度・計度・経度・限度・考度・宏度・高度・衡度・曠度・差度・才度・済度・察度・姿度・揣度・識度・尺度・準度・初度・商度・常度・制度・性度・節度・則度・測度・忖度・大度・態度・中度・丁度・調度・都度・程度・適度・躔度・得度・徳度・百度・品度・布度・風度・服度・法度・密度・明度・逾度・預度・用度・律度・料度・量度・礼度
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報