店火消(読み)たなびけし

世界大百科事典(旧版)内の店火消の言及

【火消】より


[火消人足]
 町火消は町奉行配下の火消人足改の与力・同心が指揮したが,経費はすべて各町が負担した。最初は店(たな)火消ともよばれたように,店借や奉公人が人足として出たが,当時の消火法は,火の手のあがっている家を押しつぶしたり,風下にあたる家を破壊して延焼を防ぐというような破壊消防が主であったから,実際には鳶(とび)人足()のような専門家以外ほとんど役だたなかった。そのため,18世紀末ごろには町火消の主体は鳶人足に移り,1787年(天明7)町奉行所は鳶人足の数を厳守すれば,店人足は大火以外差し出さずともよいと改めた。…

※「店火消」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android