幽冥(読み)ゆうめい

精選版 日本国語大辞典 「幽冥」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐めい イウ‥【幽冥】

〘名〙
① かすかで暗いこと。奥深くてうす暗いこと。また、奥深くたえなること。ゆうみょう。
※法華経玄賛巻三跋‐天平三年(731)五月二三日「仰羨因茲小端功徳、剪従無始積罪、明鏡流輝、幽冥微妙、哀愍摂受」 〔淮南子‐説山訓〕
死後世界冥土。よみじ。幽冥界。ゆうみょう。
菅家後集(903頃)南館夜聞都府礼仏懴悔「人慚地獄幽冥理、我泣天涯放逐辜
曾我物語(南北朝頃)一「黄泉ゆうめいの道は、一度さりて、二度とかへらぬならひなれば」 〔晉書‐周顗伝〕

ゆう‐みょう イウミャウ【幽冥】

〘名〙 (「みょう」は「冥」の呉音) =ゆうめい(幽冥)

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デジタル大辞泉 「幽冥」の意味・読み・例文・類語

ゆう‐めい〔イウ‐〕【幽冥】

光が弱く暗いこと。
死後の世界。冥土。あの世黄泉よみ
[類語]煉獄地獄奈落の世のちの世後世ごせ後生ごしょう来世冥土冥府冥界幽界黄泉こうせん黄泉よみ霊界草葉の陰泉下

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普及版 字通 「幽冥」の読み・字形・画数・意味

【幽冥】ゆう(いう)めい

くらくかすか。〔淮南子、説山訓〕之れをるも形無く、之れを聽くも聲無し。之れを幽冥と謂ふ。幽冥なるは、を喩(たと)ふる以(ゆゑん)にして、に非ざるなり。

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