幻城跡(読み)まぼろしじようあと

日本歴史地名大系 「幻城跡」の解説

幻城跡
まぼろしじようあと

[現在地名]小松町新屋敷 小松山の内

新屋敷しんやしきの南西部、字川原谷かわらだにから大日だいにち川をさかのぼった山間にある中世の城跡。

「伊予国周布郡地誌」では上砦と下砦があったとされ、「幻上砦ハ村ノ坤位二拾六町、山字上城ニアリ、東西四拾八間南北五拾三間」「幻下砦ハ村ノ坤位二拾四町、山字大日ニアリ、東西三拾間南北五拾間」と明治初期の状況を記す。

小松邑誌」によると、暦応三年(一三四〇)脇屋義助の死に乗じて細川頼春が侵入した時、城主岡若丸が戦死したとある。「太平記」巻二二では同五年とし、また一説によると戦死したのは岡弾正とする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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