平気(読み)へいき

精選版 日本国語大辞典 「平気」の意味・読み・例文・類語

へい‐き【平気】

〘名〙
① 病気が回復に向かう気配
※小右記‐長和四年(1015)六月二五日「日来煩時疫、今暁不覚、个千如、其後有平気、今日当七日云々」
② 心気をたいらかに落ち着けること。心に動揺のない平静気持。〔ロドリゲス日本大文典(1604‐08)〕
※大学垂加先生講義(1679)「虚心平気にしてそれぞれの文意軽重を得に非ずんば」 〔荘子‐庚桑楚〕
③ (形動) 物に動じないこと。平然としていること。無頓着なこと。また、そのさま。
洒落本・傾城買四十八手(1790)見ぬかれた手「久しひものと云かほ、平気で来り」
④ (形動) 尋常であること。なまやさしいこと。また、そのさま。
※歌舞伎・思花街容性(1784)序幕「ほんまの嘘のと云ふ平気ではない。理を非に抂(ま)げても」
旧暦の一年を、各一五日ずつの二十四節気に平分すること。

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デジタル大辞泉 「平気」の意味・読み・例文・類語

へい‐き【平気】

[名・形動]
心に動揺がないこと。落ち着いていること。また、そのさま。平静。「何が起きても平気だ」「平気なふりをする」
気にかけないこと。心配しなくともよいこと。また、そのさま。「平気うそをつく」「君になら平気で何でもいえる」
太陰太陽暦二十四節気を定めるのに、冬至から始まる1年間を時間によって等間隔に分ける方法初期暦法平気法。→定気ていき
[類語](1)(2平静冷静事も無げ平ちゃら平気の平左無頓着むとんじゃく大丈夫悠然泰然自若じじゃく平然冷然恬然てんぜんけろりとしれっとしゃあしゃあぬけぬけのめのめおめおめ事ともせず何のその何処どこ吹く風河童かっぱ痛くもかゆくもない

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普及版 字通 「平気」の読み・字形・画数・意味

【平気】へいき

気を静める。〔荘子、庚桑楚〕靜かならんと欲すれば則ち氣をらかにし、ならんと欲すれば則ち心に順(したが)ふ。爲すりて(適)當ならんと欲するときは、則ち已むを得ざるに(よ)る。

字通「平」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平気」の意味・わかりやすい解説

平気
へいき

太陰太陽暦において二十四節気を定めるのに,太陽平均黄経を用いる方法。太陰太陽暦の初期にはこの方法が用いられたが,17世紀頃 (日本では 19世紀) から真太陽黄経を用いる定気に切替えられた。

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