平出鏗二郎(読み)ひらで・こうじろう

朝日日本歴史人物事典 「平出鏗二郎」の解説

平出鏗二郎

没年:明治44.12.19(1911)
生年:明治2.8.21(1869.9.26)
明治時代の風俗史研究家,国文学者。号は鏗痴。名古屋生まれ。順良の子。愛知県立医学校を経て,帝国大学選科(国文学科)卒。明治27(1894)年,文部省に入り,図書課に勤務。37年,第一臨時教員養成所教授となる。この間,多数の雑誌に論文を発表して注目されたが,41年,不治の病に冒され,そのまま学才を惜しまれつつ病没した。幼いころから読書好み,研究の妨げになるのを恐れて結婚しなかったほどの学問好きであった。著書に『日本風俗史』(1895年,藤岡作太郎共著),『東京風俗志』(1899~1902),『敵討』『近古小説解題』(1909),『鏗痴集』(1913)。

(古田島洋介)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「平出鏗二郎」の解説

平出鏗二郎 ひらで-こうじろう

1869-1911 明治時代の国文学者。
明治2年8月21日生まれ。文部省にはいり,図書課につとめる。明治37年第一臨時教員養成所教授。明治期の風俗史の研究でも知られる。明治44年12月19日死去。43歳。尾張(おわり)(愛知県)出身。帝国大学卒。字(あざな)は鏗痴。著作に「敵討」「近古小説解題」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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