精選版 日本国語大辞典 「干上・乾上」の意味・読み・例文・類語
ひ‐あが・る【干上・乾上】
〘自ラ五(四)〙
① すっかり潮がひいてしまう。潮がひききって陸地になる。
※太平記(14C後)三六「摂津国難波浦の澳(おき)数百町半時許乾(ヒ)あがりて」
② すっかりかわいてしまう。かわききる。
※平家(13C前)九「まへは畠のやうにひあがって、きはめてかたかりけるが」
③ 中にはいるものがなくなる。からっぽになる。生計がたたなくなる意にいう。
④ 邦楽の用語。
(イ) 高く出さなければならない声が適当に出ず、不快な声になることにいう。長唄でいわれる。
ほし‐あ・げる【干上・乾上】
〘他ガ下一〙 ほしあ・ぐ 〘他ガ下二〙
※平家(13C前)八「源氏の舟五百余艘ほしあげたるを、おめきさけむでおろしけり」
② 食物を欠乏させて苦しめる。
③ 水や酒などを全部飲みほす。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報