常とわ・恒とわ(読み)とことわ

精選版 日本国語大辞典 「常とわ・恒とわ」の意味・読み・例文・類語

とこ‐とわ ‥とは【常とわ・恒とわ】

〘名〙 (形動) (古くは「とことば」)
① いつまでも変わらないこと。永久不変であること。また、そのさま。とこしえ。
※仏足石歌(753頃)「これの世は 移り去るとも 止己止婆(トコトバ)に 栄残(さのこ)り坐(いま)せ 後の世のため 又の世のため」
② いつも。つね。平生(へいぜい)
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)六「智慧の徳水鎮(トコトハ)に恒に盈てるに、百千の勝定咸く充満せり」
[語誌]「とこ」は永久不変の意味の「常」で、「とば」の語源は不明であるが、平安時代以後「とは」からハ行転呼音をへて「とわ」の形となって「とこ」が脱落し、今日の「とわに」に至っている。「とはに」は平安時代以後現われ、今日では「とわ」に「永久」の意味が込められている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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