帰寧(読み)きねい

精選版 日本国語大辞典 「帰寧」の意味・読み・例文・類語

き‐ねい【帰寧】

〘名〙 (「寧」は安んじるの意)
① 嫁入した女性が、里帰りをすること。転じて、親と離れて生活している女性が、親元に短期間もどることにもいう。帰省
三国伝記(1407‐46頃か)一〇「吾汝を産て後、中には女御后とも成て吾を帰寧せよかしと思し」
② 女性が離婚されて実家へ帰ること。離別されること。破鏡。〔曹植‐棄婦詩〕
③ 男性が故郷に帰って父母安否を問うこと。〔陸機‐思帰賦〕
諸侯が都の天子に謁見し、帰って人民を安心させること。〔儀礼覲礼
⑤ 家に帰って喪事を行なうこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「帰寧」の意味・読み・例文・類語

き‐ねい【帰寧】

[名](スル)嫁に行った女性や、親もとを離れている女性が、里帰りして父母の安否を問うこと。
「父母の大故いえども―せしめず」〈服部誠一・東京新繁昌記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「帰寧」の読み・字形・画数・意味

【帰寧】きねい

他に嫁いだ女が、一定時期に里帰りして、父母の安否を問うこと。〔詩、周南覃〕(いづ)れをか澣(あら)ひれをか否(しかせ)ざらん 母に歸せん

字通「帰」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android