帙簀(読み)チス

デジタル大辞泉 「帙簀」の意味・読み・例文・類語

ち‐す【××簀】

《「ぢす」とも》経巻などを包むちつ。竹のすだれしんにして、周囲にしきで縁どり、裏にをつけ、組緒をつけたもの。竹帙たけちつ

じ‐す〔ヂ‐〕【××簀】

ちす(帙簀)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「帙簀」の意味・読み・例文・類語

ち‐す【帙簀】

〘名〙 (「ぢす」とも) 経巻などを包む帙(ちつ)。竹のすだれを心(しん)にして、四周を錦でふちどり、裏に綾をつけ、巻き緒、組み緒をつけたもの。竹帙
※宇津保(970‐999頃)蔵開上「ふみどもうるはしきちす〈略〉に包みて唐組の紐して結ひ」

じ‐す ヂ‥【帙簀】

〘名〙 ⇒ちす(帙簀)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の帙簀の言及

【巻子本】より

…これらの巻子は細織の竹簾(すだれ)様の内側に絹布をはった帙(ちつ)で5巻あるいは10巻を包んだ。《源氏物語》の〈賢木(さかき)〉〈若菜〉の巻にも帙簀(ぢす)とあるのはそれである。また別に囊(ふくろ)にいれたことも古記録に多く見える。…

※「帙簀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android