市朝(読み)しちょう

精選版 日本国語大辞典 「市朝」の意味・読み・例文・類語

し‐ちょう ‥テウ【市朝】

〘名〙
① まちなかと朝廷
平治(1220頃か)上「又讒佞(ざんねい)の徒は、国の蠡賊なり。栄花を旦夕にあらそひ、勢利を市朝にきほふ」 〔礼記‐檀弓下〕
② まちなか。市中。人ごみの中。
菅家文草(900頃)二・秋山「指家帰出早、怨作市朝囚
太平記(14C後)二八「只願はくは我首を刎(はね)て市朝(シテウ)に曝(さらさ)(るる)か、然らずは鴆毒(ちんどく)を賜て死を早うせん」 〔周礼地官

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デジタル大辞泉 「市朝」の意味・読み・例文・類語

し‐ちょう〔‐テウ〕【市朝】

まちなかと朝廷。
「栄花を旦夕にあらそひ、勢利を―にきほふ」〈古活字本平治・上〉
市中。まちなか。
「我が首をはねて―にさらさるるか」〈太平記・二八〉

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普及版 字通 「市朝」の読み・字形・画数・意味

【市朝】しちよう(てう)

まちなか。人のたちならぶところ。〔孟子、公孫丑上〕北宮黝(いう)のふや、膚(はだへ)撓(たわ)まず、目(まじろ)がず。一豪(毛)を以て人に挫(くじ)かるるを思ふこと、之れを市に撻(むちう)たるるが(ごと)し。

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