日本大百科全書(ニッポニカ) 「市場(旧町名)」の意味・わかりやすい解説
市場(旧町名)
いちば
徳島県北部、阿波郡(あわぐん)にあった旧町名(市場町(ちょう))。現在は阿波市の中部を占める地域。吉野川左岸に位置する。旧市場町は、1907年(明治40)町制施行。1955年(昭和30)八幡(やわた)町、大俣(おおまた)村を合併。2005年(平成17)吉野、土成(どなり)、阿波の3町と合併、市制施行して阿波市となった。日開谷(ひがいだに)扇状地に位置し、東西に県道が通じる。中心の市場は藩政期には古市とよばれ交通の要地であったが、河川の氾濫(はんらん)による荒廃救済のため、1604年(慶長9)藩主が毎月3日の市を立てたことから市場町として発展した。切幡(きりはた)には四国霊場10番札所の切幡寺があり門前町をなす。スイカ、キュウリを産し、畜産農家も多い。1975年ニシキゴイ流通市場が開設された。金清(かねきよ)自然公園内に金清温泉がある。10月に「やねこじき」の行事がある。
[高木秀樹]
『『市場町史』(1996・市場町)』
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