巻きつき植物(読み)まきつきしょくぶつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「巻きつき植物」の意味・わかりやすい解説

巻きつき植物
まきつきしょくぶつ

つる植物の一タイプで、直立植物に巻きついて生育する。フジヤマノイモのように身近によくみかける。巻きつき植物は遷移初期の低木林にもっとも多いが、草本性の巻きつき植物が木本性よりも早く出現する傾向がある。とくに木本性の巻きつき植物は、巻きついた樹木成長を阻害し、上部を覆って木の勢いを弱らせ、ついには枯死させることもある。林の遷移が進むと、林床が暗くなったり、木が成長して巻きつけなくなるなどのため、巻きつき植物はあまりみられなくなる。

[延原 肇]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android