巣山(読み)すやま

精選版 日本国語大辞典 「巣山」の意味・読み・例文・類語

す‐やま【巣山】

〘名〙 中、近世鷹の巣を保護して、その繁殖を図るために狩猟することや出入することを禁じた山。
藻塩草(1513頃)一〇「す山 巣の山也。たかにそへて也」

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デジタル大辞泉 「巣山」の意味・読み・例文・類語

す‐やま【巣山】

江戸時代タカの巣を保護して繁殖を図るため、狩猟や出入りを禁止した山。巣鷹山

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「巣山」の意味・わかりやすい解説

巣山
すやま

江戸時代,鷹狩に用いるたかの繁殖をはかるため,その巣を保護する目的で,狩猟はもとより入山をさえ禁じた山。

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世界大百科事典(旧版)内の巣山の言及

【御林】より

…以上(1),(2)の御林に共通したのは,御林内への領民の無断立入りを許さなかったこと,いったん御林に指定された限りは,立木の伐採その他によって原形の失われた後においても解除されなかったこと,および18世紀からは人工造林に努めるようになったことである。 幕政初期の御林の中には,城塞林や海岸防備林のような軍事目的の優先するものがあり,狩猟用の鷹を保育する目的の鷹の巣山(巣鷹山,巣山)がとくに私藩に多く,鷹狩りの盛時には御林以上に入山者の取締りが厳しかった。また御林なみの保護を受けたものに防風・防砂林や水源林・魚付林,日光道中の杉並木や東海道の松並木,名神大寺の境内林などがあり,別格の御林とも見られるものに,桓武天皇平安遷都以来の皇室御料丹波国山国庄があった。…

※「巣山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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