川口プラン(読み)かわぐちぷらん

世界大百科事典(旧版)内の川口プランの言及

【教育計画】より

… 日本の場合,第2次大戦前には日露戦争後の社会不安増大に対応して推進された地方改良運動や通俗教育調査委員会の設置がみられ,第1次大戦後は社会主義国誕生の影響とデモクラシー思想の高揚に対応する形で組織された臨時教育会議,昭和恐慌期の農村疲弊のひろがりのもとで組織された農村更生運動など,国民教化的な意味での教育計画であったといえよう。戦後,新教育に移行して1940年代末ころまでは,教育改革理念の定着をめざし,地域の実情と住民の要求にそう地域教育計画のこころみが行われ,埼玉県の〈川口プラン〉,広島県の〈本郷プラン〉などは,自治体や住民と教育研究者の協力のもとですすめられてひろく知られた例である。朝鮮戦争後の産業界の強力な復興と教育政策の展開のもとでは政府・財界主導の教育計画がすすめられ,1960年代,安保闘争の危機をのりきった後の人的能力開発政策の潮流は各自治体をおおい,農業中心の後進県から工業中心の先進県への脱皮をはかるために児童・生徒の個性的な発達を犠牲にした人材育成計画が数々の矛盾をひき起こしていった。…

※「川口プラン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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