普及版 字通 「川(漢字)」の読み・字形・画数・意味
川
常用漢字 3画
[字訓] かわ・ながれ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
水の流れる形。〔説文〕十一下に「(貫)(くわんせん)してする水なり」(段注本)とあり、(せん)の声を以て説く。〔詩、大雅、雲漢〕に焚(ふん)・(薫)(くん)・聞(ぶん)・遯(とん)と韻しており、それが古音であろう。仮名の「つ・ツ」の字源と考えられている字である。
[訓義]
1. かわ、ながれ。
2. 川の流れるところ、川原、みち。
3. と通じ、尾竅。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕川 加波(かは)〔名義抄〕川 カハ〔字鏡集〕川 カハ・ナガル・トホル・ツラヌク
[部首]
〔説文〕〔玉〕に・・・・・・・侃・州の九字を属する。(けい)は織物のたて糸をかけた形。(とつ)・(よく)・(れつ)は頭毛の象。侃の従うところは、古くは彡(さん)の形であった。(いつ)は祝誓の器である曰(えつ)を水です形。川流の意に従うものは(よう)・(さい)・州の三字のみである。は水害で閉ざされた邑で、「(ふさ)ぐ」意。は川流が塞がれて流する水災の象で、災の初文。州は川の中洲である。
[声系]
〔説文〕に川声として、(巡)・訓・順・馴・・の六字を収める。順の金文は(渉)に従い、の字形にしるされている。川声の字は、声義において通ずるところがある。
[語系]
川・thjyunは同声。順djiun、ziunも声の近い字で、順は水に臨んで拝する形、は水辺をめぐる形。いずれも神事に関する字であろう。
[熟語]
川阿▶・川域▶・川界▶・川海▶・川潰▶・川岳▶・川壑▶・川漢▶・川▶・川気▶・川渠▶・川境▶・川曲▶・川禽▶・川径▶・川谿▶・川決▶・川竭▶・川原▶・川源▶・川口▶・川后▶・川行▶・川衡▶・川光▶・川谷▶・川▶・川室▶・川壌▶・川上▶・川色▶・川岑▶・川浸▶・川沢▶・川地▶・川▶・川亭▶・川塗▶・川途▶・川▶・川▶・川阜▶・川北▶・川游▶・川容▶・川壅▶・川流▶・川梁▶・川霊▶・川路▶
[下接語]
川・河川・回川・巨川・谷川・山川・支川・小川・逝川・晴川・川・大川・百川・沃川
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報