日本大百科全書(ニッポニカ) 「嵩山(中国)」の意味・わかりやすい解説
嵩山(中国)
すうざん / ソンシャン
中国、河南(かなん/ホーナン)省北西部、登封(とうほう/トンフォン)市北部にある山。広義の秦嶺(しんれい/チンリン)山系の東端にあたる。中国五岳(ごがく)の一つ。中原(ちゅうげん)(黄河中、下流の平原地帯)にあるため中岳ともいう。多数の山峰からなり、少林河を挟み、東と西の群峰に分けられる。東峰群は太室山とよび、最高峰は標高1440メートル、中寄りの主峰峻極(しゅんきょく)峰は1359メートルで、南麓(なんろく)には中岳廟(びょう)があり、嵩山の山神を祀(まつ)る。西の嵩陽書院は古代の四大書院の一つとされる。約10キロメートル離れた西峰群は少室山とよび、主峰は玉寨(ぎょくさい)山で標高1512メートル、嵩山の最高峰である。五乳峰の山麓には少林寺がある。そのほか、万歳峰には、大禹(たいう)が妻涂山女と協力して洪水を防いだという轘轅(かんえん)関などがある。
[駒井正一]
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