峰入(読み)みねいり

精選版 日本国語大辞典 「峰入」の意味・読み・例文・類語

みね‐いり【峰入】

〘名〙 修験者が、大和国奈良県吉野郡大峰山にはいって修行すること。陰暦四月本山派の修験者が、熊野から大峰山を経て吉野にぬける「順の峰入り」と、陰暦七月当山派の修験者が、吉野から大峰山を経て熊野にぬける「逆の峰入り」とがある。大峰入り。《季・夏》
※光悦本謡曲・葛城(1465頃)「此山の度々峯入して、通ひなれたる山路

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「峰入」の意味・わかりやすい解説

峰入
みねいり

修験者が奈良県の大峰山に入って修行することをいう。毎年4月から9月までの間で,春,夏,秋の3期に分けて三峰と呼ぶ。当山派 (真言宗系) では,吉野から大峰山に入って熊野に出,一方本山派 (天台宗系) では,熊野から入って吉野に出たが,現在は両派とも吉野から入るコースをとる。大峰山以外にも,羽黒山などの霊山に入ることをも同じく峰入という。

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