デジタル大辞泉
「山葵」の意味・読み・例文・類語
わさび【山=葵】
アブラナ科の多年草。日本特産。渓流の砂礫地に生える。根茎は太い円柱形で多数の葉の跡があり、緑色。根際から長い柄をもつ心臓形の葉が出る。春、高さ約30センチの茎を伸ばし、白い4弁花を総状につける。根茎は香辛料とし、すりおろすと酵素が働いて鼻につんとくる香気と辛味を生じ、刺身・そば・握りずしなどに用いる。山間地で栽培もされる。《季 春 花=夏》「おもしろう―に咽ぶ泪かな/召波」
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わさび【山葵】
〘名〙
① アブラナ科の多年草。日本特産で、山間の渓流に生える。高さ約三〇センチメートル。独特の
芳香を放つ。根茎は円柱状で湾曲し、葉痕が
環状に残っている。根生葉は
長柄をもち厚く心臓形で縁に不規則な
鋸歯(きょし)がある。春、白い小さな四弁花が総状に群がって咲く。根茎には辛味があり、刺身やそばの
薬味などに使う。山間の渓流付近に
自生するものを沢山葵・水山葵と呼び、畑に栽培されるものを畑山葵・陸
(おか)山葵という。漢名として山葵・山
菜をあてる。《季・春》
▼わさびの花《季・夏》 〔播磨風土記(715頃)〕
② ①を香辛料としたもの。山葵の根茎をすりおろしたもの。また、山葵大根、一名西洋山葵を原料とした粉山葵、および、それに水を加えて練ったものをもいう。さび。
※厨事類記(1295頃)調備部「こひのみををろして、さらにもりてまいらす。だし汁〈略〉にてあふべし。いためしほ、
わさび、山の
いもををろしてもるべし」
※
歌謡・松の葉(1703)三・あみすき「たこ酢蛸残らずかけたわさび」
[補注](1)日本では古くから自生の
ワサビが珍重されていたが、食べ方については伝わらない。
(2)一般に消費されるようになったのは近世以降のことで、「
本朝食鑑‐三」(
一六九七)に「家国多種
レ之」とあるので、この頃には栽培されるようになっていた。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
山葵
わさびは日本原産の植物です。色は緑色で、さわやかな香り・辛味が特徴です。主に根茎をすりおろしたものを寿司や刺身、お茶漬けやそばの薬味として使用し ます。渓流やきれいな湧き水を利用して栽培する「沢わさび」と、湿気の多い畑やビニールハウスを利用して栽培する「畑わさび」があります。産地は静岡県・ 長野県・島根県などで、一年中収穫されています。
出典 シナジーマーティング(株)日本文化いろは事典について 情報
山葵 (ワサビ・サビ)
学名:Wasabia japonica
植物。アブラナ科の抽水性多年草,園芸植物,薬用植物
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
普及版 字通
「山葵」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報