山帰(読み)やまがえり

精選版 日本国語大辞典 「山帰」の意味・読み・例文・類語

やま‐がえり ‥がへり【山帰】

[1] 〘名〙
① 山から帰ること。猟師や樵(きこり)などが、山仕事を済ませて家に帰ること。また、その人。
※高野日記(1372頃)「世の中は重きたきぎのやまがへり捨てぬる人は苦しみもなし」
② 特に、大山(おおやま)参りから帰ること。また、その人。山もどり。
※雑俳・柳多留‐一〇(1775)「どうしたか山帰り已後人のよさ」
[2] 歌舞伎所作事。清元。二世桜田治助作詞。清元斎兵衛作曲。藤間大助振付。本名題山帰強桔梗(やまがえりまけぬききょう)」。文政六年(一八二三)江戸森田座初演。七世森田勘彌の追善に作られた三世坂東三津五郎の五変化舞踊「法花姿色同(のりのはなすがたのいろいろ)」の一つ。大山参りから帰る途中の江戸のいさみ男を描く。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android