属間雑種(読み)ぞくかんざっしゅ(英語表記)intergeneric hybrid

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「属間雑種」の意味・わかりやすい解説

属間雑種
ぞくかんざっしゅ
intergeneric hybrid

異なる属に属する生物の間での雑種種間雑種よりも不稔性がはなはだしく,また雑種の形成自体が困難であるが,植物ではナシリンゴカブダイコン動物ではキジニワトリなどの間で例がある。生じた生物の属名は,もとの2つの属名あるいはその一部省略したものをつなげて用いる。たとえばライコムギ TriticaleTriticum (コムギ) と Secale (ライムギ) の属間雑種の属名である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の属間雑種の言及

【雑種】より

…ラバは生活力が旺盛で病気にも強く粗食にも耐え,古くから労役に使われてきて雑種強勢を示すが,完全不妊のためラバから子孫をうることはできない。 異なる種や属の間の雑種を種間雑種,属間雑種というが,種や属の間では遺伝子構成のみでなくゲノム構成を異にする場合が多い。このためこれらの雑種(たとえば上記のラバ)ではしばしば完全不稔になることが多い。…

※「属間雑種」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android