屋敷町(読み)やしきまち

精選版 日本国語大辞典 「屋敷町」の意味・読み・例文・類語

やしき‐まち【屋敷町】

〘名〙
屋敷のたち並んでいる町筋武家屋敷の多い町。屋形町
浮世草子好色一代男(1682)三「数百人つれたふて屋敷(ヤシキ)町を行」
商店の多い町に対して、邸宅の並んでいる町筋。
※春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙〉壱円紙幣の履歴ばなし「此あたりは総て新しく開けたる屋敷町(ヤシキマチ)にや」

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デジタル大辞泉 「屋敷町」の意味・読み・例文・類語

やしき‐まち【屋敷町】

商店街などに対して、邸宅の続いている町。「閑静なお屋敷町
武家屋敷が並んでいる町。屋形町。

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日本歴史地名大系 「屋敷町」の解説

屋敷町
やしきまち

[現在地名]烏山町中央ちゆうおう一―三丁目・城山しろやま

烏山城郭内の武家屋敷地の呼称。御城内ともよばれ(那須郡誌)城山の東麓から南麓一帯に位置する三の丸も含む地域で、城下町人町とは竹矢来で区切られていた。東は赤坂あかさか町・なか町、南はもと町・町。延宝年間(一六七三―八一)藩主板倉重種による城下区画整理で、城内にあった天性てんしよう寺・泉渓せんけい寺を城郭外の現在地に移し、能泉のうせん寺も移動させて跡地を侍屋敷としたため、当町一帯は家臣の屋敷が整然と立並ぶこととなった(烏山町史)

屋敷町
やしきまち

[現在地名]会津若松市宮町みやまち

南横みなみよこ町の北に並び、長さ一町五五間余・幅三間、家数二六(新編会津風土記)。寛文六年(一六六六)の「会陽町街改基・惣町」に、「昔氏郷ノ母公屋敷ヲ此所ニ構フ、故ニ屋敷町ト名ク」と記される。寛永年間(一六二四―四四)頃まで士屋敷があったが、諸民の町に改めた。

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