屋形町(読み)やかたまち

精選版 日本国語大辞典 「屋形町」の意味・読み・例文・類語

やかた‐まち【屋形町】

〘名〙 貴人または武家屋敷が立ちならんでいる町。屋敷町
※俳諧・桃青門弟独吟廿歌仙(1680)仙松独吟「既に末期小姓廻しにかどはされ 屋形町よりくらき道にぞ」

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デジタル大辞泉 「屋形町」の意味・読み・例文・類語

やかた‐まち【屋形町】

貴人や武家の屋敷の立ち並んでいる町。屋敷町。
大坂の―まはり」〈浮・一代女・三〉

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日本歴史地名大系 「屋形町」の解説

屋形町
やかたまち

[現在地名]和歌山市屋形町一―五丁目

三木みき町・和歌わか町・八軒はちけん町・北細工きたさいく町・南細工町・広瀬通ひろせとおり町の西裏に位置する武家地で、堀詰ほりづめ川に面する。当時は正式な町名ではなく、「続風土記」には「屋形の名は相伝ふ、公方家の屋形ありしよりの名なりといへり」とみえ足利義昭が紀州に来た時にとどまった所と推定している。

屋形町
やかたまち

[現在地名]静岡市屋形町

駿府城下の縦筋(縦町)第四行北端両側町。東は研屋とぎや町。稲荷いなり小路・銀杏いちよう町ともいう。町方絵図に稲荷小路とみえ、両側に駿府町奉行与力屋敷、西側に天台宗快長院が描かれ、北は明屋敷。町名は戦国大名今川氏の館があったことにちなむといい(駿河記)銀杏町は与力大森氏の宅地にある大銀杏に由来するというが(「修訂駿河国新風土記」など)、いずれも確証はない。

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