尤草紙(読み)モットモノソウシ

デジタル大辞泉 「尤草紙」の意味・読み・例文・類語

もっとものそうし〔もつとものサウシ〕【尤草紙】

仮名草子。2巻。斎藤徳元作。寛永9年(1632)刊。枕草子に模して、全80項目にわたる物尽くしを収める。

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改訂新版 世界大百科事典 「尤草紙」の意味・わかりやすい解説

尤草紙 (もっとものそうし)

仮名草子。目録題は《尤之双紙》。斎藤徳元(とくげん)の匿名作で八条宮智忠親王加筆になる。1632年(寛永9)6月,京都恩阿斎刊。2巻。本書は《犬枕》の跡を追って物は尽し形式に成る擬物語で,上巻に〈ながき物〉以下39項目,下巻に〈ひく物〉以下39項目の〈物は尽し〉を収録。1673年(寛文13)までに5版も出た。《日本随筆大成》(2期6)に翻刻される。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「尤草紙」の意味・わかりやすい解説

尤草紙
もっとものそうし

仮名草子。『尤草子』『尤之双紙』とも書く。斎藤徳元作。2巻。寛永9 (1632) 年刊書名の「尤」は「枕」の木扁を除いたもの。『枕草子』とそれに擬してつくった慶長頃の秦宗巴作『犬枕』にならって,80項にわたり「長き物」「短き物」「高き物」など物尽しを掲げたもの。

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