小金銅仏(読み)しょうこんどうぶつ

世界大百科事典(旧版)内の小金銅仏の言及

【金銅仏】より

…朝鮮に仏教が伝わったのは4世紀にさかのぼるが,現存最古の紀年銘のある仏像は金銅仏であり,高句麗己未年(539)銘の如来形立像が知られる。三国時代には北魏末から北斉,隋の様式をもつ仏三尊像,弥勒半跏像,誕生仏などが作られ,統一新羅時代には仏国寺の盧舎那仏などの大像のほか,小金銅仏の遺品がいたって多い。 日本に百済から仏教が公伝したのは538年であるが,《日本書紀》によれば仏教初伝時に〈釈迦仏金銅像一軀〉がもたらされている。…

【奈良時代美術】より

…これら国家による仏教の統制は,造寺司の設立と,そこに働く工人の立法的な組織化に至る。
【彫刻】
 この時代の彫刻は,丈六像などの大・中像のほか,小金銅仏が法隆寺や東京国立博物館(法隆寺献納宝物,四十八体仏)をはじめ諸所にかなり遺存し,主要作品では求め得ない様式の欠を補うことができる。奈良法輪寺の薬師如来座像は木造で,着衣法に特色がある。…

【仏像】より


[朝鮮]
 朝鮮半島に仏像が伝来したのは4世紀後半で,北部の高句麗にはじまり,百済,新羅の順と考えられているが,あまり明確にすることはできない。遺品の上で最も古いと考えられるのは延嘉7己未年(539?)の韓国国立中央博物館所蔵の銅造如来立像をはじめとするいくつかの小金銅仏である。これらは銘品をまじえるものの,それが干支だけであったり,ほかに確かめられない年号であるため,年代決定に問題を残している。…

※「小金銅仏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」