小金井蘆州(2代)(読み)こがねい・ろしゅう

朝日日本歴史人物事典 「小金井蘆州(2代)」の解説

小金井蘆州(2代)

没年:明治41.5.3(1908)
生年:嘉永1.8.2(1848.8.30)
幕末明治期の講談師。修羅場読みの名人で,最後の軍談師といわれた。本名小金井亀之助。武家の出で浅草観音裏の六郷邸内で生まれた。幼少より講談を好み,初代田辺南竜門下で竜子。のち小金井北梅(初代蘆州)に望まれその弟子となって,はじめ北馬,北州を経て18歳で師の前名を継ぎ,2代目蘆州となった。北梅没後は初代宝井琴凌に師事。人徳者で20年間東京講談組合の頭取を,また明治39(1906)年の組合分裂後は同志会の会長を務めた。「川中島」「日蓮記」などを得意とした。弟子をとらず,残された講談速記は少なく,『源義経』(付「蘆州の一生」,1909)は珍しい。<参考文献>吉沢英明編『講談明治編年史』

(吉沢英明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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