小野道風社(読み)おののとうふうしや

日本歴史地名大系 「小野道風社」の解説

小野道風社
おののとうふうしや

[現在地名]北区杉坂道風町

杉坂すぎさか川に臨む山腹にある。祭神は小野道風。社伝では延喜二〇年(九二〇)創建。「山州名跡志」は、「道風社、在同所到北左山下、鳥居艮向木柱、拝殿巽向、社巽向、号武宮たけのみや、名義未考、所祭、小野道風霊神、社記未考、例祭九月十四日、土人為産砂神」と規模や結構を記す。また当社は道風武大明神ともいい、かつて当地に存した滝(滝大明神)にちなむと伝える。「瀑ノ社」(雍州府志)、「武宮たけのみや(山州名跡志)の俗称も滝大明神からの転訛であろう。ちなみに、社宝の「慶安五壬辰年」「元禄四辛未年」の銘のある鰐口二個に「滝大明神」の文字が刻まれ、一七世紀半ば頃滝大明神の祀られていたことが知られるが、当社との関係は不詳である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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