こ‐ゆい ‥ゆひ【小結】
〘名〙
①
折烏帽子(おりえぼし)の巾子型
(こじがた)の下部左右に穴をあけ、
理髪の髻
(もとどり)に結んだ
小紐をこの穴から
外部に引き出し、
烏帽子が落ちないように巾子型の
後部にこの紐で結ぶこと、またはその紐をいう。室町末期には形式化して髻から出さないで、巾子型に紐をとりつけたまま結んだ。
※幸若・
烏帽子折(室町末‐近世初)「その烏帽子たまはれこゆひをゆふて参らせむと」
※
浄瑠璃・烏帽子折(1690頃)四「十五六なる
君達、しげぬひの
大口に、
左折の小ゆひきて、ひたたれの袖にて顔かくし」
こ‐むすび【小結】
※俳諧・当座払(1703)「小むすひに勝たよ鬼の
若衆か〈
冬月〉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「小結」の意味・読み・例文・類語
こ‐ゆい〔‐ゆひ〕【小結】
1 折烏帽子の巾子の下部左右に穴をあけ、髻に結んだ小紐を引き出し、烏帽子が落ちないように後部で結ぶこと。
2 「小結烏帽子」の略。
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出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報
世界大百科事典(旧版)内の小結の言及
【烏帽子】より
…この侍烏帽子は武家の平服の素襖(すおう)などに用いられたが,また冑(かぶと)をかぶらぬ者などにも用いられた。侍烏帽子をかぶるには小結(こゆい)といって組緒(くみお)(あるいは紙縒(こより))2筋をもとどりにかけて結び,その余りを外に引きだして〈まねき〉にかけ,わなに結んだ。この小結のとくに長いものを長小結,また長くみともいって,若年者の烏帽子とした。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」