小童(読み)コワッパ

デジタル大辞泉 「小童」の意味・読み・例文・類語

こ‐わっぱ【小童】

《「こわらは」の音変化》子供や未熟者をののしっていう語。小僧若僧。「小童のくせに口出しをするな」
[類語]子供小児しょうに児童学童小人しょうにんわらべ・わらんべわらわ童子どうじ幼子おさなご幼童ちびっこわっぱ小僧餓鬼がき少年

しょう‐どう〔セウ‐〕【小童/少童】

年少の男子
子供の召使い使い走りの少年。
「嘗て自ら棉磨の工場に在りて―たりしとき」〈中村訳・西国立志編
[類語]少年男の子童子どうじ小僧小童こわっぱ坊や男子男児ボーイ

こ‐わらわ〔‐わらは〕【小童】

子供。こわらべ。
「―の肩をおさへて、聞こえぬ事ども言ひつつ」〈徒然・一七五〉

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精選版 日本国語大辞典 「小童」の意味・読み・例文・類語

ちいさ‐わらわ ちひさわらは【小童】

〘名〙
① 小さいこども。
宮中で、走り使いなどの雑用に使った少年。内豎
言継卿記‐天文八年(1539)正月一日「ちさわらはの事説々有之、云々、或ちうさわらは日野家用之歟 或ちいさわらは徳大寺など用之」

こ‐わっぱ【小童】

〘名〙 (「こわらわ(小童)」の変化した語) 子ども、または若輩者をののしっていう語。若僧。
浮世草子御前義経記(1700)二「下に引下げられこわっぱなみの草履をつかみ」

こ‐わろう ‥わらう【小童】

〘名〙 (「こわらわ(小童)」の変化した語) 草履取りや種々の下働きなどの雑用をする少年の使用人。こわろ。
※玉塵抄(1563)七「此の小わらうが三度ぬすんで食た」

こ‐わらわ ‥わらは【小童】

〘名〙 幼い子ども。小さな子ども。こわらべ。こわらわべ。
大鏡(12C前)一「みづからがこわらはにてありしとき、ぬしは廿五六ばかりのをのこにてこそはいませしか」

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普及版 字通 「小童」の読み・字形・画数・意味

【小童】しよう(せう)どう

こども。国君夫人謙称。〔礼記、曲礼下〕(夫人)自ら其の君にして小と曰ふ。

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