小標本論(読み)しょうひょうほんろん(英語表記)small sample theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小標本論」の意味・わかりやすい解説

小標本論
しょうひょうほんろん
small sample theory

母集団分布 fθ(x) が与えられているとき,大きさ n の標本 x1x2…,xn に基づく統計量 T(x1x2,…,xn) の確率分布を,n →∞という近似をすることなく,有限の n に対して求める数理統計学の一理論。通常,これは解析的に相当に困難で,n →∞として中心極限定理を用いることが,ほとんどである。これを大標本論 large sample theoryという。しかし,安易に n →∞という極限をとることは,特に n が小さいとき,誤った結論に導くというわけで,小標本論の重要性が強調される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android