小文字(読み)こもじ

精選版 日本国語大辞典 「小文字」の意味・読み・例文・類語

こ‐もじ【小文字】

〘名〙
① 小さな文字
四河入海(17C前)三「さて又我は遺例もなをりて、小文字をもかくぞ」
欧文字体一つ大文字以外の文字。アルファベットのa・bの類。⇔大文字
※春興倫敦子(1935)〈福原麟太郎〉跋‐ Alt Heidelberg! 「我々はまだ花文字だけしか知らないで小文字は習ってゐなかった」

こ‐もんじ【小文字】

〘名〙
① 小さい文字。
② (「こ」は接頭語) 文字をちょっと知っていること。少々学問
咄本醒睡笑(1628)四「小文字ある出家、俄かに連歌を稽古せんと」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「小文字」の意味・読み・例文・類語

こ‐もじ【小文字】

小さな字。
欧文の字体で、大文字(キャピタルレター)に対し、それ以外のものをいう。A・Bに対するa・bの類。スモールレター。⇔大文字
[類語]文字キャピタル文字もんじ鳥跡ちょうせき鳥の跡用字表記点画てんかくレター邦字ローマ字アルファベットハングル梵字ぼんじ大文字頭文字イニシャル英字数字漢字仮名真名片仮名平仮名万葉仮名字母表音文字表意文字音字意字象形文字楔形くさびがた文字甲骨文

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の小文字の言及

【書】より

…一方,3世紀に,葦ペンに適した丸味のある筆線の美しさを備えたラテン語アンシャル体およびセミ・アンシャル体が現れ,以後500年間キリスト教世界の書籍用書体として重要な役割を果たした。ローマ帝国の崩壊後,西欧にはいくつかの地方的書体が生まれ,ラテン草書体から小文字minusculeが発展し,中世にはこれらの書体が標準的書籍用書体にまで高められていく。小文字は,ローマ地方行政令の書体から派生したメロビング体Merovingian(6世紀)としてフランク王国の文書で完成された。…

※「小文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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