小志崎村(読み)こしざきむら

日本歴史地名大系 「小志崎村」の解説

小志崎村
こしざきむら

[現在地名]大野村大小志崎だいしようしざき

鹿島灘沿岸にあり、北は大志崎おおしざき村、南は武井釜たけいがま村。慶長七年(一六〇二)の大小志崎村御縄打水帳(日向寺家文書)によれば大志崎と同村で、水田等級下田が大部分であった。江戸時代は旗本領で、寛永一〇年(一六三三)の鹿島郡中高改帳によれば、青塚あおつか村の内に含まれ旗本岩瀬氏が支配した。その後元禄(一六八八―一七〇四)には自立し、元禄・天保両郷帳に村名がある。

地引網を中心とした漁業が行われ、宝永四年(一七〇七)の地引網魚獲配分をめぐる訴状(日向寺家文書)に「小志崎村は元来地曳壱張に御座候(中略)三拾年以前に新船でき候時、私共も舟子に成り候」とあり、延宝期(一六七三―八一)にはすでに地引網が操業していたが、規模は小さく舟子一三人程度であったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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