小児膠原病(読み)しょうにこうげんびょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小児膠原病」の意味・わかりやすい解説

小児膠原病
しょうにこうげんびょう

小児にみられる膠原病で、膠原病とは、リウマチ熱関節リウマチ全身性エリテマトーデス、結節性動脈周囲炎、強皮症、皮膚筋炎を一括していうが、病気の本態は、免疫メカニズムが大きく関与しているので免疫病ということもできる。しかし、ひとたびこの病気にかかると、慢性で、しかも難治性であり、多くの場合は永久的な障害を残すので、小児における膠原病は重要な疾患である。とくに小児期における関節リウマチは若年性関節リウマチとよばれ、年齢が小さいと全身症状が激しく、高熱リンパ節腫脹(しゅちょう)、発疹(ほっしん)が主で、関節症状はむしろ軽いことがある。リウマチ熱も小児期に多く、溶連菌感染と関連が深いとされ、心炎を合併すると弁膜症や心筋障害を残すこともある。

[山口規容子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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