小値賀町(読み)おぢかちよう

日本歴史地名大系 「小値賀町」の解説

小値賀町
おぢかちよう

面積:二五・四〇平方キロ

五島列島の北に位置する。北は宇久うく島などを町域とする宇久町、南は中通なかどおり島の北部を占める南松浦郡新魚目しんうおのめ町。東方は平戸島。町域は小値賀島(面積一二・九八七平方キロ)を含めて大小一六の島々からなり、小値賀瀬戸を挟んで小値賀島の東にある野崎のざき(面積六・七八平方キロ)、西のまだら(班島、面積一・六平方キロ)のほかは、一平方キロ以下の島で、小値賀島の北にのう(面積〇・六平方キロ)、南にくろ(〇・二平方キロ)、南西に古路ころ(〇・〇七平方キロ)藪路木やぶろき(〇・四七平方キロ)おお(〇・七一平方キロ)、西にあか(〇・五九平方キロ)、その西方にくら(〇・一三平方キロ)美良びりよう(〇・二五平方キロ)ひら(〇・一二平方キロ)が連なり、野崎島の北には(〇・六九平方キロ)がある。本城ほんじよう(一一一・三メートル)のある小値賀島と斑島のほかは数十メートルの標高の島で、小値賀島・納島・黒島・大島・斑島・野崎島・六島の七ヵ島以外は無人島である。海岸部では海食を受けて断崖状となったダキという地形をみせ、また浸食されにくい溶岩・火山砕屑岩などが残った岩頸が露出した独特の景観を呈している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小値賀町」の意味・わかりやすい解説

小値賀〔町〕
おぢか

長崎県西部,五島列島北部にある町。溶岩台地小値賀島と,付近の野崎島,斑島(まだらじま),納島(のうしま),六島(むしま)など 16の属島を町域とする。1940年町制。本島の小値賀島は干拓地の水田を除くと大部分畑地で,畜産と畑作が中心。小値賀牛は有名。漁業刺網漁,一本釣り,海藻類の養殖が行なわれる。中心集落は笛吹で,博多―福江航路の寄港地。南東端の殿崎には小値賀空港があり,長崎,福岡と結ばれている。東方に浮かぶ無人島の野崎島には江戸時代の潜伏キリシタンの集落跡があり,2018年「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産として,島全域が世界遺産の文化遺産に登録された。斑島北部の斑島玉石甌穴は国の天然記念物。町域全体が西海国立公園に属し,景勝地が多い。面積 25.50km2。人口 2288(2020)。

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事典 日本の地域遺産 「小値賀町」の解説

小値賀町

(長崎県北松浦郡小値賀町)
日本で最も美しい村指定の地域遺産。
小値賀町は、五島列島の北部に位置し、大小17の島からなる。火山群島で、そのほとんどが西海国立公園に指定されている

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

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