射遺(読み)いのこし

精選版 日本国語大辞典 「射遺」の意味・読み・例文・類語

い‐のこし【射遺】

〘名〙 中古正月一七日の射礼(じゃらい)に参加しなかった四衛府(えふ)の者たちが翌日建礼門に集まって、射を行なうこと。嵯峨天皇の弘仁二年(八一一)正月に始まるといわれ、初めは豊楽院で行なわれた。《季・新年》
九暦逸文・承平七年(937)正月一八日「遣建礼門令射昨射遺者」 〔俳諧・年浪草(1783)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「射遺」の意味・読み・例文・類語

い‐のこし【射遺】

平安時代、正月17日の射礼じゃらいの式に参加しなかった衛府の者たちが、翌日、建礼門で弓を射ること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android