精選版 日本国語大辞典 「専」の意味・読み・例文・類語
もはら【専】
[1] 〘形動〙 =もっぱら(専)(一)
※蜻蛉(974頃)下「このごろ庭もはらに花ふりしきて」
[2] 〘副〙
① =もっぱら(専)(二)
※竹取(9C末‐10C初)「もはら、さやうの宮仕へ仕うまつらじと思ふを」
もっぱら【専】
(「もはら」の変化した語。「純」「一」とも書いた)
[1] 〘形動〙 他のことをさしおいて、それに集中するさま。また、そのことを主たること、肝要なこととするさま。
[2] 〘副〙 他の事態や行為をさしおいて、ひたすら、その事態であるさま、ひたすらその行為を行なうさまを表わす語。ただひたすら。一途に。むはら。
※撰集抄(1250頃)七「もっぱらたすけける人ぞとまらぬをや、と思ひしかば」
たくめ【専】
〘副〙 (語源未詳) もっぱら。専一に。とうめ。
せん【専】
〘名〙 何をおいても第一とすること。専一のこと。もっぱら。
とうめ たうめ【専】
〘副〙 (「たくめ(専)」の変化した語) もっぱら。専一に。
※書紀(720)景行五六年八月(北野本南北朝期訓)「故(かれ)に汝(いまし)東国(あつまのくに)を専(タウメ)領(おさ)めよ」
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