寿福院跡(読み)じゆふくいんあと

日本歴史地名大系 「寿福院跡」の解説

寿福院跡
じゆふくいんあと

[現在地名]上野市紺屋

明治三年(一八七〇)の「大裁家松本院如門法印代悴慶順相改メ」の添書のある松本院由緒書(松岡台純氏蔵)によると、松本院は山伏地福院の身内の松岡惣右衛門を先祖とし、地福院は伊予より移ってきた寺で、「三ノ町辻氏ノ屋敷ニテ知行二百五拾石頂戴被致候由、御祈願所修験職被相務候事」と記される。「永保記事略」享保一一年(一七二六)四月一四日条に「寿福院儀は四代以前予州より御供ニ罷越候者にて、大峯御祈願所も従、高山様建被下候趣也」とあり、松本院由緒書にみえる地福院はすなわち寿福院である。当院は寛文(一六六一―七三)頃の絵図(上野市立図書館蔵)によれば、てら大善だいぜん寺の西南隣に「山ぶし寿福院」とあるが、「統集懐録」では紺屋こんや町西隣に寿福院があり、この位置は文久年間(一八六一―六四)の城下絵図(岡森明彦氏蔵)では「辻勘介」屋敷になっているので、松本院由緒書の「辻氏ノ屋敷ニテ」に符合する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android