寸歩（読み）すんぽ

精選版 日本国語大辞典

すん‐ぽ【寸歩】

〘名〙

① わずかばかりのあゆみ。わずかな距離。わずかの足がかり。

※三教指帰（797頃）中「前視_二千金之裘_一、猶対_二龍虎_一。今観_二寸歩之蛇_一、若瞻_二一」 〔杜甫‐九日寄岑参詩〕

② (「も」を伴うことが多い。下に打消の意味を表わす語がきて) 少しも…ない、いささかも…ないの意を表わす。

※高野山文書‐建久四年（1193）七月四日・官宣旨案「且尋_二其年限_一、且随_二其田数_一、不_レ除_二一庄_一、不_レ漏_二寸歩_一、各毎至_二彼造替之期_一、皆悉有_レ充。宜_レ為_二永例_一」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

すん‐ぽ【寸歩】

（多く下に打消しの語を伴う）わずかの歩み。わずかな距離。「寸歩の動きも許されない」

出典　小学館

普及版 字通

【寸歩】すんぽ

ひと足。

字通「寸」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」